もりメイト育成講座⑧

もりメイト育成講座は

市民参加の森林づくりのリーダーとなる森林ボランティアを育成するため講座です。
講座では、森林の手入れに関する基礎知識と技術の習得を目的とし、『下刈り』『間伐』『竹林整備』『植林』『枝打ち』『里山整備』を、広島市内各所の森で講習を受ける講座です。

今日は『森メイト育成講座⑧‐里山整備』に参加してきました。

里山の現状

1.里山 (里山林)は、人里に接する山林のことで、数百年以上の長い間、日常生活に必要な燃料や肥料を供給してきました。農用林とも呼ばれます。
2.里山 (里山林)で、人々 は薪炭林で伐採を行い、枝葉も採取して生活資源として利用し、切株からの萌芽(ホウガ)によ り、林を再生しながら使用して来ました。木の伐採は短い周期(15〜30年程度)で行われたため、大木はありませ んでした。しかし、1950年代以降は、プロパンガス等化石燃料、農地では化学肥料を使用するようになり、里山の木を燃料などに使うことも無くなり、放置されて大木や藪のような林になっています。

里山の不健康化

1.現在、放 置された里山では、ナラ枯れ(カビによる伝染病)やマツ枯れ(マツ材線虫病)などの被害が拡大し、里山を構成する生物の構成が大きく変化してきています。
2.昔のように定期的に伐採して資源として利用すると里山は森林として持続できます。 里山林は、自然に任せでは、 うまく維持されないことがわかってきました。
3.また、スギやヒノキ林は植栽された人工林も、間伐等の手入れがされないまま、病虫害などで材質が低下した林が多くなっています。

里山の管理方法

1.里 山の環境を守るための里山整備活動が近年活発になっています。しかし里山整備の基礎知識が不足する場合、これらの活動が必ずしも里山の保全に結びつきません。
2.知識不足による、不 適切な整備や植林、伐採木の放置などが、里山を壊すことになったりナラ枯れの発生を招きます。

理想の里山の姿、理想の森の姿を決める。その姿を実現させるための計画を構築し、一歩ずつ里山整備を進める。
広島市の森メイト育成講座では、このような里山整備活動を行う場合の基礎知識を教えて頂けます。

森メイト育成講座⑧‐里山整備の様子

まずは・・・体をほぐすラジオ体操からスタートひろしま市民の里@安佐」の未整備の里山 ここを整備します!午前の部開始!澤田と同じ2班の上田さん・・・今日は頂上部を担当同じく2班の洲浜さんは大木を担当2班の中間部は、鈴木さん堺さんが担当・・・堺さんは山整備のベテランです。石田さんは 主に灌木を担当昼休憩の12:30~13:00 和田先生が植物勉強会を開催して頂きました。
注意点:コバノミツバツツジは間違って切らないように。。。
大-ナラガシワ 小-コナラ左-クヌギ  右-アベマキ(裏に毛がある)

カシノナガキクイムシによる被害木発見!
ナ ラ枯れの原因となる・・・カシノナガキクイムシ
ナ ラ枯れは、菌(カビ)による伝染性の萎凋病(感染木が急激に枯死する病気)です。
・病原菌をカシノナガキクイムシという養菌性キクイムシが媒介します。つまり、感染して枯死した樹木から健康な 樹木に病原菌を運ぶ役目をしています。カシノナ ガキクイムシは直径10cm以上の樹木で繁殖効率が良いため、大径木ほどたくさん羽化し、翌年の被害拡大につながります。そのため、高齢のナラ林で被害が 激しくなります。
・里山が整備されていた昔、薪炭林は20年前後の若齢林のため,カシノナガキクイムシの繁殖は,ほとんど見られませんでした。

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