シャクナゲ(石楠花)
5月30日(木)シャクナゲの花が咲きました。
May 30 (Thursday) 2019 Rhododendron flowers bloomed.
シャクナゲ(石楠花)について
科・属: ツツジ科・ツツジ属
和 名: 石楠花
英 名: Rhododendron
学 名: Rhododendron subgenus Hymenanthes
原産地: アジア
開花期:4~5月
シャクナゲ(石楠花)の特徴
シャクナゲ(石楠花)はツツジ科ツツジ属のうち無鱗片シャクナゲ節というグループに属する植物の総称として用いられます。ツツジに非常に近い種類で、欧米ではツツジと同じものとして大雑把に扱われていますが、花が枝先に房状に咲くものを日本ではシャクナゲ(石楠花)と呼んで区別しています。美しい大きな花を房状に咲かせる姿は非常に見応えがあり、花木の女王や花の王とも言われています。ツツジは葉が小さく落葉しますが、シャクナゲ(石楠花)の葉は常緑で厚みと光沢があり、寒い冬にも耐えることができます。また、ヨーロッパのプラントハンターが中国から持ち帰ったシャクナゲ(石楠花)はその花の美しさから品種改良が盛んにおこなわれ、現在では「西洋シャクナゲ」の名前で日本でも多く栽培されています。
高嶺の花だったシャクナゲ
春に豪華な花を咲かせるシャクナゲ(石楠花)はさぞ昔の人たちの園芸心をくすぐったかと思われますが、実はシャクナゲ(石楠花)が一般的に普及したのは江戸時代より後と言われています。園芸好きの日本人がなぜシャクナゲ(石楠花)に手を出さなかったのか――その理由はシャクナゲが高山植物であったことが理由に挙げられます。もともと高い山の岩場などに張り付くように咲くシャクナゲ(石楠花)は採取がしにくく、「高嶺の花」の由来になったほど。また日本には古くから山岳信仰があり、山の高い頂に咲く岩場に不似合いな豪華な花は山の精霊の化身とされてきました。山は神が住む場所であり、神聖な地で精霊の化身を持ち帰る事は罰当たりな事だと考えられており、こっそりと栽培する人はいましたが大々的に品種改良がされることはありませんでした。時が流れ徐々に山岳信仰が薄れていくにつれ美しいシャクナゲ(石楠花)は市場に出回り始め、今ではたくさんの品種が出回るようになったのです。